永世七冠の可能性が高まった? 第30期竜王戦第五局▲羽生善治棋聖vs△渡辺明竜王
先日のA級が羽生vs渡辺明で、角換わりになりました。以下、当日の私の呟きになります。
#ShogiLive 羽生-渡辺明 29手 ▲7九玉 次の竜王戦、角換わりになると思ってるんだけどなー。この対局からの渡辺さんがどうするか?はこの対局の結果次第か?
— 将棋観戦 (@shogiwatch) 2017年11月29日
ちょっと流石にこの流れからの羽生さん相手に3連勝は無さそうな気がしてきた。作戦3つも隠してないだろうし、その準備に全部ハマる展開が待ってるようなことは、最近の風潮としてなさそうだしなあ。次の竜王戦も角換わりのオープニングからどうなるか?ってかんじかなと。
— 将棋観戦 (@shogiwatch) 2017年11月30日
多くの人が似たような予想をしていたようです。先手番の羽生さんは角換わりを志向するだろうと。それを渡辺明竜王がどういうふうに対応するのか?が見所になるであろうと。
で迎えた当日。やはり角換わりになりました。先手の羽生さんは比較的金を48ではなく58に置くことのほうが多いように思います。対する渡辺明竜王は最近のはやりである、62金-81飛型。A級での対戦を下敷きにしてどこでどのように変わっていくのか?に注目していると、渡辺明竜王は早めに△31玉としました。
最近の角換わり腰掛銀ではやや珍しいかもしれません。玉を42、68の地点に置いて戦うのが流行?ですが、先日のA級では42玉のまま先攻したものの、反撃がきつかったことを念頭に置いたものかもしれません。
先日のA級でも羽生さんの反撃は銀のぶつけから桂馬の飛び出しでした。本局においてもいわゆるガッチャン銀と言われるぶつけから、後手がかわした後の桂馬跳ねが勇敢な一着でした。桂馬の高飛び歩の餌食という格言がありますが従来のプロの常識にはない一着だったようで、解説陣が驚いていました。
このへんの手順をみて私は以下のように呟きました。
#ShogiLive 羽生-渡辺明 41手 ▲1五歩 この躍動感溢れる仕掛けは現代最先端って感じがするなー。新しい感覚についていけてないと自虐的に語っていた渡辺竜王とこの仕掛け…というのがなんとも味わい深い。後手の指したいくつかの手が全く特にならない展開に。
— 将棋観戦 (@shogiwatch) 2017年12月4日
先日のA級順位戦でもそうでしたが、この角と桂馬という飛び道具系の使い方のタイミングなどが如何にも最新将棋の感覚、という気がしています。いつまでも柔軟な考え方を保ち続ける羽生先生はついにこのような新しい感覚を自分のものにしたような印象を受けました。
丁度、中原誠十六世名人が、矢倉の重厚な将棋から軽快な相掛かりの将棋にシフトチェンジしたような、そこまでドラスティックではないものの、新しい感性を取り入れた印象。ここからの羽生さんは更に一時代を築く可能性すらあるのではないか?と思わされるここまでの展開です。
封じ手の局面、封じ手の候補はいくつかありますが、本戦は飛車をぶった切る▲46飛ではないでしょうか。△同銀に▲34銀と出た手が、次の45角の先手なので後手がその場面で何かする必要がありますが、どういう手があるのでしょうか。後手が辛いのは銀がそっぽにいくことと、自身の攻めごまからの早い反撃の筋がなさそうなところです。
形勢としてはまだそこまで大きく離れている感じはありませんが、羽生さんの構想発表会に延々と付き合う時間が長くなりそうで、人間同士の戦いにおいてはかなり精神的に疲弊するのではないでしょうか。
もしかするとこれは永世七冠に一歩近づいたかもしれません!
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