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永世七冠の可能性が高まった? 第30期竜王戦第五局▲羽生善治棋聖vs△渡辺明竜王

今日から始まった第五局ですが、これはもしかすると羽生さんの想定していた局面、研究していた展開に渡辺明竜王がハマったかもしれません。

先日のA級が羽生vs渡辺明で、角換わりになりました。以下、当日の私の呟きになります。








多くの人が似たような予想をしていたようです。先手番の羽生さんは角換わりを志向するだろうと。それを渡辺明竜王がどういうふうに対応するのか?が見所になるであろうと。

で迎えた当日。やはり角換わりになりました。先手の羽生さんは比較的金を48ではなく58に置くことのほうが多いように思います。対する渡辺明竜王は最近のはやりである、62金-81飛型。A級での対戦を下敷きにしてどこでどのように変わっていくのか?に注目していると、渡辺明竜王は早めに△31玉としました。

最近の角換わり腰掛銀ではやや珍しいかもしれません。玉を42、68の地点に置いて戦うのが流行?ですが、先日のA級では42玉のまま先攻したものの、反撃がきつかったことを念頭に置いたものかもしれません。

先日のA級でも羽生さんの反撃は銀のぶつけから桂馬の飛び出しでした。本局においてもいわゆるガッチャン銀と言われるぶつけから、後手がかわした後の桂馬跳ねが勇敢な一着でした。桂馬の高飛び歩の餌食という格言がありますが従来のプロの常識にはない一着だったようで、解説陣が驚いていました。

このへんの手順をみて私は以下のように呟きました。




先日のA級順位戦でもそうでしたが、この角と桂馬という飛び道具系の使い方のタイミングなどが如何にも最新将棋の感覚、という気がしています。いつまでも柔軟な考え方を保ち続ける羽生先生はついにこのような新しい感覚を自分のものにしたような印象を受けました。

丁度、中原誠十六世名人が、矢倉の重厚な将棋から軽快な相掛かりの将棋にシフトチェンジしたような、そこまでドラスティックではないものの、新しい感性を取り入れた印象。ここからの羽生さんは更に一時代を築く可能性すらあるのではないか?と思わされるここまでの展開です。

封じ手の局面、封じ手の候補はいくつかありますが、本戦は飛車をぶった切る▲46飛ではないでしょうか。△同銀に▲34銀と出た手が、次の45角の先手なので後手がその場面で何かする必要がありますが、どういう手があるのでしょうか。後手が辛いのは銀がそっぽにいくことと、自身の攻めごまからの早い反撃の筋がなさそうなところです。

形勢としてはまだそこまで大きく離れている感じはありませんが、羽生さんの構想発表会に延々と付き合う時間が長くなりそうで、人間同士の戦いにおいてはかなり精神的に疲弊するのではないでしょうか。

もしかするとこれは永世七冠に一歩近づいたかもしれません!

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テーマ : 将棋 - ジャンル : ゲーム

Tag : 羽生善治渡辺明

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