山崎隆之八段vs.渡辺明三冠、永瀬拓矢二冠vs山崎隆之八段 (第13回朝日杯本戦T)の感想。
山崎隆之8段の相掛かりが炸裂しました。先手が常に主導権を握り、後手は防戦一方となり、囲いの不備を突かれた95歩でしびれてたように見えます。54手目の局面でなにかなかったか?という。
多分、54手目に王手両取りの筋はひとまず受ける必要がありました。銀をあがるか桂馬を跳ねるか或いは角でも打ってしまうんでしょうか。。。
そこからは若干もたつきましたが、トッププロ同士では逆転する形勢ではなかったですね。評価値はさておき、逆転しにくい展開になってました。珍しく渡辺明3冠にしては不出来な印象も受けましたが早指しですからね。
とはいえタイトル戦や重要な対戦が続く中でやや絶好調モードから落ちてきた気がしなくもないです。ダビスタファンの3冠はどうかんがえているでしょうね?w
午前もうひとつの対局、永瀬二冠vs糸谷さんはこれは永瀬二冠の圧勝でした。一手損はそういう作戦なので仕方ないです。一歩間違えると空中分解する、危うい作戦ですね。藤井聡太・永瀬二冠というVSコンビにおいては割と厳格に対策を備えている印象があります。阪田流向かい飛車を終わらせたのも藤井聡太の▲77桂を急ぐ構想でした。
19時からの永瀬二冠vs山崎隆之八段は永瀬二冠の先手。相掛かりのような比較的自由度の高い作戦では山崎隆之八段の奔放さと力強さとセンスが生きる気がしますが、角換わり腰掛銀の最新形、しかも工夫が必要な後手番としては永瀬二冠の研究範囲を考えると厳しいのかな?と私は対局前に思ってました(勿論山崎隆之八段も研究されていると思いますが自由度がもう少しある戦型のほうが良さが生きるというか)。
一昨日の藤井聡太vs斎藤慎太郎の延々と続く序盤とは異なり、先手の永瀬二冠が爽やかに41手目で仕掛けます。逆にいうとここで仕掛けても問題ない、ということでもあり、やはり研究の深さを感じました。
双方ひねった手順の応酬になりましたが初期値より先手が良さそうな状況が続きます。2筋の応接の後、先手が飛車を六筋に振り回してからの飛車切りが炸裂して先手の優勢が確定しました。
結果論ですが力強い後手の金上がりの結果、先手の角がなる手順が成立したので43金に変えて26歩とか桂馬を取りに行く手はなかったでしょうか?危険ですかね。。午前中の相掛かりの飛車に対する措置と味が似ているので、午前中に先手を持っていた山崎さんは逆にいいイメージが持てなかったのかも知れません。
これで本戦出場者が決まりました。
千田vs藤井聡太(藤井さんの2連相)、永瀬二冠vs阿久津九段(永瀬さんの5連勝)です。
そしてそれぞれの組み合わせでいうと…
藤井vs永瀬は公式戦初手合!!!
千田vs永瀬は永瀬さんの六連勝!!!
千田vs阿久津は千田さんの三連勝!!!
藤井vs阿久津は藤井聡太の1勝。
これは是非、藤井聡太vs永瀬拓矢二冠の公開VS対局的決勝を期待したいですがどうなるか?!
決勝戦は2月11日火曜日、建国記念日!!!
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